運動療法

透析患者の運動耐用能について

透析患者の運動耐用能は健常者の約半分と言われています。
また一般的に運動耐用能とQOLや生命予後が密接に関係していることが知られており、透析患者のQOLや生命予後を改善するためには運動療法を積極的に行う必要があると考えられます。

透析患者におけるサルコペニア

サルコペニアとは一般的に加齢や老化により筋肉量が減少する病態を指しますが、透析患者はその他にも低栄養・炎症性サイトカインや酸化ストレスによる慢性炎症・代謝性アシドーシスなどにより筋肉量が減少します。

運動および筋肉量と生命予後について

日本透析医学会統計調査では筋肉量(%CGR)の減少は生命予後を悪化させる因子であると報告されています。
また最近では定期的な運動習慣がある患者と無い患者では生命予後が大きく異なることが多数報告されています。
透析患者の運動耐用能低下は心肺機能の低下より筋肉量減少により起こることが知られています。
筋肉量を増やすためには散歩などの有酸素運動だけでなく、筋トレなどのレジスタンス運動を組み合わせることが必要です。

当院で行っている「透析中の運動療法」

当院では透析中に下半身を中心とした運動療法を行っています。
透析開始1時間後より約30分間、ボルグ指数11~13の有酸素運動とレジスタンス運動を組み合わせて行います。

「透析中の運動療法」による効果

1年間の透析中の運動療法により、骨格筋量(主に下肢筋肉量)が有意に増加し、特に75歳以上の患者で著明でした。
またエリスロポエチン製剤の使用量も減量傾向です。
運動による下肢筋肉量の増加や関節可動域の拡大により、転倒防止効果などが期待されます。

透析中のミュージックエクササイズ(運動療法)

 

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